忙しい日々でも外食やお弁当を上手に選べば、食事バランスを大きく崩さずに済みます。塩分や脂質、糖質の過剰摂取を避けながら、良質な食材をしっかり確保することが大切です。ここでは外食やお弁当利用時に押さえたい三つのポイントと具体的な工夫をご紹介します。
1.主食・主菜・副菜の黄金比を意識
外食では定食やワンプレートメニューを選び、主菜に魚や鶏肉、豆腐など脂肪が少ない良質なたんぱく質が含まれるものを選びましょう。お弁当の場合は、ご飯を半分に減らし、そのぶん野菜のおかずや小鉢を増やすとバランスが整います。付け合わせに海藻やきのこ類をプラスするとさらに食物繊維が補えます。
- 主菜:揚げ物より蒸し物・グリル・煮物を選ぶ
- 主食:白米→雑穀米・玄米・十六穀ご飯など低GIに変更
- 副菜:野菜中心の小鉢を2品以上取り入れる
- 汁物:具だくさんの味噌汁やスープで食物繊維を補う
また、季節の野菜を取り入れるとビタミン・ミネラルの種類が増え、彩りも楽しめます。春は菜の花、夏は夏野菜のマリネ、秋は根菜の煮物、冬は鍋の野菜盛りなど、季節感を大切にしましょう。
2.調味料とトッピングで塩分・糖質をカット
外食やお弁当は味付けが濃くなりがちなので、ドレッシングやたれは半量以下に抑えたり、小皿に取り分けたうえで使うと効果的です。和食では漬物や佃煮を減らし、洋食ではケチャップやマヨネーズを控えめに。ふりかけも野菜ふりかけや海藻ふりかけに替えるとミネラルや食物繊維がプラスされます。
さらに、レモン汁やお酢、柚子胡椒、ハーブ塩などを仕上げにかけると風味豊かになり、塩分を大幅に抑えられます。ピクルスや浅漬けを副菜にすると、塩味の強さをもちながらも野菜量を増やせるのでおすすめです。
3.食べる順番と間食に注意
「ベジファースト(野菜ファースト)」を実践し、まずサラダや小鉢の野菜、次にたんぱく質、最後に炭水化物を少量ずつ食べると、ご飯の量を減らしても満足感が得られやすくなります。外食時も前菜のサラダやお浸しから手をつけましょう。
昼食が遅れそうな日は、15~16時前後にナッツやチーズ、ギリシャヨーグルトなど低GI間食を少量摂ると、空腹感と過食を防ぎ、夜の食事バランスも崩れにくくなります。水分は常温の水やお茶を選び、手元にペットボトルを用意するとこまめに補給できます。
4.回数と時間帯でリズムを整える
外食やお弁当の頻度が高いときこそ、朝昼夜の食事時間をできるだけ固定し、1日のリズムを整えることが重要です。朝食を抜かずにしっかり摂り、昼食は12~13時、夕食は就寝3時間前までを目安にしましょう。
5.記録と振り返りで習慣化
外食やお弁当の内容をアプリや手帳にメモし、週に一度バランスを振り返る習慣をつくると、自分の傾向が見えて改善点がわかります。写真を撮って記録すると、視覚的にも振り返りやすくなります。
これらの小さな工夫を積み重ねることで、外食やお弁当の日でも栄養バランスを整え、50代以降の健康維持をサポートできます。無理なく続けられる方法を選び、体に優しい食生活を実践しましょう。